【京都グルメ】着物研究家 柾木良子さん ~着だおれ京都で味わう食文化考〜

京都レストランスペシャル・アンバサダー特別インタビュー 着物研究家 柾木良子さん

五感をひらく、しあわせの魔法
京都レストランスペシャル・アンバサダー特別インタビュー第一弾でご登場いただくのは、「食べ物は生きる力。食べることは生きることそのもの」と話す柾木良子(まさき りょうこ)さん。食べることで五感が研ぎ澄まされ、目の力、考える力、声の力、体の力になるので、どんな時でも1日3食は必ずしっかり食べるようにしているといいます。そんな柾木さんは、ふだんは京都の着物研究家として高校や大学などでも着物文化の継承に尽力されています。いずれも京都の文化を語るうえで欠かすことのできないピースのひとつである、着物と料理の関係や共通点についてお話を伺いました。

京都レストランウインタースペシャル2023(2/1~3/27)

京都の有名料理店約150店舗でこの冬限定のメニューが特別価格で楽しめます。人気の名店で気軽に冬の京都の味覚をお楽しみください。

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プロフィール
京都市内に生まれ、高校と大学では染織科を専攻。大学在学中にミス映画村に選ばれたことをきっかけに女優デビューし、大河ドラマなど時代劇や、雑誌「美しいキモノ」などで着物モデルとしても活躍。現在、着物の着方を教える「きもの教室」を主宰。同志社大学や母校である京都市立銅駝美術工芸高校などで講師を務める。

食文化と着物文化に通底する、京都人の美学。

「京の着だおれ」という言葉があるくらい、京都人は着るものやその着こなしを重視しているといわれます。それはすなわち美しいものに敬意を払い、独自の美学を備えた人が多いということ。柾木さんはそうした美学こそが、京都の食文化と着物の共通点だと話します。

たとえば京料理ではおいしさのみならず、器、盛り付け、日本の四季を感じさせる食材の色彩など、見た目の美しさと味わいの調和を大切にします。柾木さんは、これは着物でいうところのコーディネートにあたると指摘。着物と帯と小物とで色柄や素材などを統一したり、逆に違う素材や色のものを組み合わせつつ、調和を持たせたりすること。こうした細やかな目配りをトータルにいき届かせることで立ち現れる「魔法」があり、着物と京料理には共通して存在しているのだといいます。

柾木さん「たとえば同じ着物を着ても、着る人によってその装いがまったく異なる見えかたをします。だから着る人のスタイルや目鼻立ち、髪型などに合わせて小さな遊び心を加えたりして、その人にフィットするアレンジを施すことがあるんです。京都の食文化にも、たとえば馴染みのお客さんに対してはその人の好みや体調に合わせて、味付けや素材選びを丁寧にアレンジしてくれるようなところがあるでしょう?そういうオーダーメイドなところも、とっても似ていると感じるんですよね」

共通点はまだあります。それは、たくさんの匠がたくさんの工程を分業しながら、それぞれの持ち場で一流の仕事をしているところ。柾木さんは、ひとつの京友禅が出来上がるのに最低でも20ほどの工程が必要で、デザインする人、着物に下書きをする人、色を染める人、色が滲まないように糊を施す人、その糊を洗い流す人、洗った着物を乾かす人、そして最後にお客さんに売る人まで、すべてが分業制になっているといい、京料理の世界でもそれは同じだと話します。

柾木さん「着物も料理も、五感すべてを使って楽しませてくれるもの。完成した美しいお着物やおいしいお料理は、それらがはたして、どのようにつくられているのか?素材はどこでどのように産みだされたものか?仕上げにはどういった工夫がなされているか?そういうことひとつひとつに思いを巡らせ、想像力を働かせることで、綺麗とかおいしいを超えた深い喜びと感動を味わうことができると思います。だからぜひお店の方とお話されるといいと思います。料理人のみなさんも下ごしらえから盛り付けまで細部にこだわっていらっしゃる方ばかりなので、そうやって興味を持ってもらえることはうれしいはずですから」

京都でのお食事には、やっぱり着物でおでかけしたい。

いわゆる京料理や京懐石などの和食店に限らず、イタリアンや洋食店などでも、せっかく京都のレストランでお食事を楽しむなら、いちどでいいから着物で出かけてみたいところ。しかし、着慣れない着物での食事はなにかと不安がつきまとう、という人も多いのではないでしょうか。しかし柾木さんは、ちょっとした意識と基本的な所作にさえ気をつければ、それほど心配する必要はないと話します。

柾木さん「テーブルの奥のおかずを取ろうとして、せっかくの着物の袂(たもと)に手前のお皿のソースがべっとりなんてこと、ありがちですよね。だからやっぱりまずハンカチはつねに持っておくようにしたほうがいいと思います。ハンカチをチョンと膝の上に置いておく。もしそれだけだと心もとなければ前掛けみたいにしてもいいですね。場合によっては手拭いを貸していただける粋なお店もありますよ。一緒に行った友だちは『良子ちゃんだけ特別扱いでズルい』って冗談でいいます(笑)。やっぱり京都ではとくに着物の人に対して、みなさんとっても親切にしていただけます。だからそんなに心配することはないと思います」

もう一点、とくに女性はお腹いっぱい食べると帯がきつくて苦しくなるんじゃないかという声もよく聞かれます。その不安についても柾木さんから、とっておきの秘策を教えていただきました。

柾木さん「ちょっと食べすぎて苦しくなったときは、胸のところの紐を抜くとスッと楽になります。お手洗いに立ってそこで抜くのがいいと思います。じつは胸のところの紐は結んでしまうと食い込んでしまうので、からめて束ねて、ねじって、はさんでいるだけなので簡単に抜くことができます。抜いてしまえば呼吸と一緒に動いてくれるのですごく楽です。そうするとつい『よし、もう一軒行こう!』ってなるんですけどね(笑)」

柾木さんは「人は着る物が変わると所作が変わり、所作が変わると行動が変わり、行動が変わると意識が変わる」と話します。大学で教える学生たちも浴衣を着ただけで、ちょっとした動作がたおやかになり、美しい姿勢が身についたといいます。だからぜひこの機会に、みなさんも着物でお食事に出かけることにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。装いを変えることで、食事の楽しみかたがきっと広がるはず。もしかしたら着物は、京都での食事を五感で楽しむために必要な感性をひらいてくれる“魔法のスイッチ”なのかもしれません。

京都レストランウインタースペシャル・アンバサダー 柾木様からのメッセージ

京都の冬は寒いですが、お店の方たちは温かいおもてなしをして下さいます。ぜひ京都の美味しいもので心も胃袋も満たし、幸せなひと時を味わってください。

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写真はイメージです

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記事作成:ENJOY KYOTO
撮影場所:旧三井家下鴨別邸

企画:京都レストランスペシャル

「京都レストランウインタースペシャル」では、京都の有名料理店・レストランなどで京都レストランウインタースペシャル限定のメニューが特別価格で楽しめます。人気の名店で気軽に冬の京都の味覚をお楽しみください。

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