【京都を楽しむ自転車旅】市街地の名所を数珠つなぎ京都駅トリップ編

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京都の交通網の中心ながら、なかなかゆっくり観光する機会のないJR京都駅周辺。少し足を延ばせば、魅力的な寺院やおしゃれなカフェが点在していることをご存知でしょうか? 徒歩で行くほど近くなく、バスや電車に乗るほど遠くもない。そんなスポットを巡る際のベストアンサーがレンタサイクルです。

今回は自転車に乗ってJR京都駅周辺を観光してきました。スポット間の距離感や道の走りやすさなど細かくレポートします。もちろん各名所の見どころもご紹介。ぜひ参考にしてくださいね。

紹介スポットMAP  所要時間:約6時間

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※自転車を駐輪の際は、寺社・施設・店舗等が案内する場所に停めていただくか、付近の有料駐輪場(https://kyoto-bicycle.com/parking)をご利用ください。近隣の方の迷惑になる場所には決して駐輪しないようにお願いします。

まずは駅チカのレンタサイクルへ

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今回利用したのは、JR京都駅から歩いてすぐの「京都サイクリングツアープロジェクト(KCTP) 京都駅サイクルターミナル」です。受付をしてもらっている間にもお店を訪れるお客さんがいらっしゃいました。なんでも最近、自転車で気軽に日帰り観光を楽しむ人が増えているのだそうです。

このお店ではいわゆるシティバイクのほかに、電動アシスト自転車やマウンテンバイク、子ども用自転車もレンタルできます。手荷物預かりサービスもあるのが嬉しい!旅先では身軽でいたいですもんね。

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レンタルしたのはシティバイク。どちらも車体が京都カラーになっていて、赤い方が「鳥居」、緑の方が「抹茶」をイメージしているとのこと。かわいい自転車に乗って出発進行!

京都サイクリングツアープロジェクト(KCTP) 京都駅サイクルターミナル

住所:京都市下京区油小路通塩小路下る東油小路町552-13
電話番号:075-354-3636
営業時間:9:00~18:00
定休日:年末年始
ホームページ:https://www.kctp.net/

あんバタとコーヒーが絶品「Kaikado Café(カイカドウ カフェ)」

(レンタサイクル~Kaikado Caféの移動:約1.3km/約10分)

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ゆるゆると自転車を漕いでKaikado Caféに到着。明治8年創業、日本でもっとも長い歴史を持つ茶筒の老舗「京都 開化堂」のカフェです。最初に目を奪われたのは年代を感じる建物の外観。元は京都市電の事務所兼車庫として使われていた「内濱架線詰所」という昭和初期の建築で、登録有形文化財にも指定されています。店内は天井が高くて開放的。

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メニュー表をのぞいてみると、コーヒー、紅茶に加え、日本茶まで!それぞれ何種類ものラインナップがあって目移りしそう。迷った末、おすすめのあんバタとコーヒーを注文しました。

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一杯ずつ丁寧に淹れられるコーヒーを待つ間、職人の手仕事で作られた茶器が並ぶおしゃれな店内を眺めます。お店では茶筒はもちろん、細やかな技術で生み出されるコーヒーやお茶の道具を販売中。なかでも、新品の茶筒と長年使い込んだ茶筒を並べたコーナーはたまらないかっこよさです。ピカピカの金属光沢から深みのある表情豊かな質感へ。茶筒と一緒に歳を重ねる人生、憧れます。

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そうこうしているうちにコーヒーとあんバタが到着!コーヒーはブラックでも飲めるすっきりとした味わい。トーストの隅々までたっぷり盛られたあんバタは、小豆の上品な甘さと、コクのあるバターの塩気、香ばしいパンがマッチして、コーヒーと相性ばっちりです。このメニューはロンドン在住の作家、入江敦彦さんとのご縁で誕生したものだそう。日本中に熱心なファンを持つ中村製餡所のあんを使っています。

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コーヒーとあんバタでエネルギーチャージ。自転車でどこまでも走れそうな元気がわいてきました。

Kaikado Café

所要時間:60分
住所:京都市下京区住吉町352
電話番号:075-353-5668
営業時間:11:00~18:00(ラストオーダー)
定休日:木曜日、第1水曜日、年末年始
ホームページ:http://www.kaikado-cafe.jp/
駐輪場:お店の前(敷地内)または付近の有料駐輪場を利用(https://kyoto-bicycle.com/parking

五条大橋周辺をゆっくりお散歩


(Kaikado Café~五条大橋の移動:約0.9km/約5分)

カフェを出発して「三十三間堂」を目指しますが、ここで五条大橋の近くまでちょっと寄り道。このフットワークの軽さも自転車観光のいいところ! 自転車ならあっという間に到着します。

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高瀬川沿いは植物が多く、季節感たっぷり。せせらぎに耳を傾けつつ、しばしのお散歩タイムです。

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五条大橋の付近には、牛若丸(源義経)と弁慶の伝説的な出会いを描いた像がありました。

ここまでで実感するのが自転車移動のしやすさ。京都の道は東西南北に碁盤の目となっており、まっすぐな道がほとんど。道にも迷いにくく、路面に矢羽根マーク(自転車走行推奨帯)などが整備された道路も多いので、ストレスなく移動できます。

さて、そろそろ三十三間堂へ向いましょう。五条駅周辺からゆるめの坂道をのぼります。おみやげ屋さんや和菓子屋さん、テイクアウトのお店が両脇に並んでいて、見ているだけでもうきうきしますね。

 

1,001体の千手観音と国宝に圧倒される「蓮華王院 三十三間堂」

(五条大橋~三十三間堂の移動:約1.2km/約5分)

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平安時代の昔、後白河上皇が平清盛に命じ、膨大な資材を投じて創建した「蓮華王院 三十三間堂」。堂内の柱間が33あることからこの名がつけられました。「観音菩薩は生きとし生けるものを救うために33種類の姿に変身する」と説かれているように、仏教において33は特別な数字なのだそうです。

広大な境内の中央には本堂が南北に横たわり、周囲を遊歩道が巡っています。池のある庭園や人の手で美しく整えられた砂利敷の庭は、歩くだけで自然と背筋をしゃんと伸ばしたくなります。

約120メートルもの長さがある本堂裏側の縁では、昔から弓矢の名人が端から端まで射抜く「通し矢」が行われていたそう。江戸時代には各藩随一の名手が集まり、名誉をかけた壮絶な競い合いが繰り広げられたとのことです。その名残として今でも裏の柱には、矢をはじく金属板が張られていました。現在でも例年1月中旬には60メートルの射場が裏庭に特設され、弓道初段以上の腕前を持つ新成人が振袖袴姿で集まる「三十三間堂大的全国大会」が行われます。
※2021年は新型コロナウイルスの影響で中止予定。

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境内には「夜泣泉」と呼ばれる霊泉があり、子どもの夜泣き封じにご利益があります。

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遊歩道を満喫し、いよいよ三十三間堂の堂内へ。有名な千手観音立像1,001体のほか、俵屋宗達の「風神雷神図屏風」のモデルになったと伝わる風神雷神像、千手観音の眷属である「木造二十八部衆立像28躯」など国宝がずらりと並びます。

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それぞれに顔立ちも表情も異なる千手観音立像はどんな思いで生み出されたのでしょうか。手前に立ち並ぶ二十八部衆も、いかめしさと同時に親しみをおぼえるほど生命力に満ちています。

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拝観のあとで「頭痛除御守」を授かりました。後白河上皇も頭痛に悩まされていて、平癒を願って三十三間堂を建立したそうです。頭痛が治りますように!

蓮華王院 三十三間堂

所要時間:60分
住所:京都市東山区三十三間堂廻町657
電話番号:075-561-0467
拝観時間:8:30~17:00(11月16日~3月は9:00~16:00)※各30分前に受付終了。
休観日:無休
拝観料:600円、中高生400円、子ども300円
ホームページ:http://sanjusangendo.jp/
駐輪場:専用駐輪場あり

濃厚な抹茶スイーツを堪能できる「茶匠 清水一芳園」

(三十三間堂~清水一芳園の移動:約0.4km/すぐ)

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「茶匠 清水一芳園」はお茶の専門店による人気カフェ。三十三間堂にほど近いこのお店は京都本店です。抹茶スイーツやご飯ものメニューをいただけるほか、日本茶や中国茶の茶葉もおみやげとして購入できます。

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まずは宇治抹茶をたっぷり使ったエスプーマパフェ「エスパ」を注文。ふわふわの抹茶エスプーマ、モチモチの白玉、とろとろのミルクプリンと珈琲のジュレ。さらには香ばしいぶぶあられやクランチも加わって、いろんな食感が楽しめます。

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こちらはお店で通年愛されている名物かき氷、宇治抹茶エスプーマ仕立て「かめ」。「エスパ」もそうなのですが、ムース状のエスプーマはソフトクリームのように冷たくはありません。たっぷりいただいても、抹茶のほろ苦い味と繊細な香り、和三盆蜜の優しい甘さが食べ終わりまでしっかりと味わえます。添えられた小豆煮と白玉をときどきアクセントとして加えるのも楽しいです。

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落ち着いた雰囲気のカウンター席で贅沢な抹茶スイーツを堪能しました。お昼時には「お茶漬けまぐろ丼」などの丼ものも裏名物として人気だそうです。そちらも気になります!

茶匠 清水一芳園 京都本店

所要時間:45分
住所:京都市東山区本瓦町665
電話番号:075-202-7964
営業時間:11:00~16:00(ラストオーダー)
定休日:年末年始
ホームページ:https://ippoen.co.jp/
駐輪場:お店の前(敷地内)または付近の有料駐輪場を利用(https://kyoto-bicycle.com/parking


坐禅体験で心と向き合う「勝林寺」

(清水一芳園~勝林寺の移動:約0.8km/約5分)

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ややアップダウンのある道を進み、「勝林寺」へ。高台に位置する寺院なのでペダルを踏む足に力が入りましたが、自転車に変速ギアが付いていたおかげで、楽に登ることができました。

東福寺の塔頭(たっちゅう)として鬼門である北方を守護する勝林寺。本尊である毘沙門天立像は、今日の最後の目的地である東福寺仏殿の天井裏に安置されていたものが江戸時代に発見され、祀られるようになったと伝わっています。

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美しい花手水はSNSでも話題を呼んでいます。この日も季節の花々が飾られていました。お花は毎週火曜日と土曜日に入れ替えられるとのことです。

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小さいながらも手入れの行き届いた素敵なお庭。四季折々にさまざまな表情を見せてくれそうです。

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そして勝林寺といえば、坐禅体験や写経体験ができることでも有名なお寺です。初心者でも心構えの部分から教えてもらえます。呼吸を落ち着かせ、日頃の悩みや欲から少し距離を置いて、自分の心を見つめ直す体験をしてみませんか。

勝林寺

所要時間:60分
住所:京都市東山区本町15-795
電話番号:075-561-4311
拝観時間:10:00〜16:00
休観日:無休
拝観料:800円(寺宝の説明付)、小中高生500円
ホームページ:http://shourin-ji.org/
駐輪場:専用駐輪場あり


貴重な建築物と自然な織りなす風景が美しい「東福寺」

(勝林寺〜東福寺の移動:約0.5km/すぐ)

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勝林寺から坂道をくだること2分。広大な境内を持つ「東福寺」に到着しました。東福寺は臨済宗東福寺派の本山で、京都五山のひとつにも数えられています。鎌倉時代に建立された七堂伽藍をはじめ、境内のあちこちに貴重な建築物が点在。

室町時代の禅宗建築を伝える三門(国宝)は、現存する中では最古かつ最大級のものです。目の前には蓮をたたえた思遠池が広がっています。そのほかにも浴室や東司(便所)など、重要文化財を多数見学できます。

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とても広いお寺で、なんと拝観の受付所手前まで自転車で入らせてもらうことができました。
※混雑するシーズンは別途駐輪場が設置されている場合あり。

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こちらは臥雲橋からの景色。樹々に埋もれるようにして顔をのぞかせているのは通天橋です。眼下には川が流れていて、春は新緑、秋は紅葉と季節ごとに絶景が広がります。

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こちらは通天橋の景色。先ほど臥雲橋から眺めていた場所です。周囲を緑で囲まれた長い橋を歩いていると、不思議と普段ぼんやり考えていることがまとまっていくような気持ちになりました。

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橋からの景色や苔むした庭園を散歩して、心が洗われるような気持ちになったところで、この小旅行ももうすぐおしまい。

なんだか下界からずいぶん離れた場所に来たような……と思ったのですが、自転車に乗って15分ほどで「KCTP 京都サイクルターミナル」に戻ることができました! 一度上り道がありますが、おおむね下り坂なのも、丸一日遊んだ身体にはありがたかったです。

JR京都駅から少し足を伸ばすだけで、こんなにたくさんの見所を巡れるんですね。都市部にありながら、お店の中は素敵な空間で、境内は静かで落ち着いていて、市街地から遠く隔たったような感覚をおぼえます。非日常を感じる、大満足の一日でした。

東福寺

所要時間:60分
住所:京都市東山区本町15-778
電話番号:075-561-0087
拝観時間:4月~10月末まで9:00~16:30、11月~12月第一日曜日まで 8:30~16:30、12月第一日曜日~3月末 9:00~16:00 ※各30分前に受付終了。
休観日:無休
拝観料:通天橋・開山堂:600円、小人300円/東福寺本坊庭園(方丈):500円、小人300円
ホームページ:http://www.tofukuji.jp/
駐輪場:拝観の受付所手前

監修:有限会社 京都サイクリングツアープロジェクト

この記事を書いた人:刀祢 美沙(とね みさ)


刀祢 美沙(とね みさ)


大阪府出身、京都在住のライター。農業、地域情報、教育などの分野で執筆中。京都に住み始めてまだ数年。昆虫から哺乳類まで生き物なら何でも好きで、最近は京都水族館のオオサンショウウオに夢中。




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