言わずと知れた京都の有名観光地の1つ、嵐山。渡月橋や竹林などさまざまな観光スポットがありますが、混雑を避けてディープな嵐山を楽しみたいなら、「奥嵯峨(おくさが)」エリアがおすすめ!
今回は、せっかく嵐山に来たならぜひ足を延ばして欲しい、奥嵯峨エリアを自転車で巡ります。お天気の良い日の嵐山サイクリングの気持ち良さは格別ですよ。
紹介スポットMAP 所要時間:約4時間半
※自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されました。レンタサイクル利用時はヘルメットの着用をお願いいたします。
▽自転車のルール・マナー| 京都市サイクルサイト
ルール・マナー | 京都市サイクルサイト
https://kyoto-bicycle.com/rulemanner
※自転車を駐輪の際は、寺社・施設・店舗等が案内する場所に停めていただくか、付近の有料駐輪場をご利用ください。近隣の方の迷惑になる場所には決して駐輪しないようにお願いします。
嵐電の車折神社駅からスタート
嵐電嵐山本線の車折神社(くるまざきじんじゃ)駅を降りると、すぐ目の前に「車折神社」があります。平安時代後期の儒学者である清原頼業(きよはらのよりなり)を祀った神社です。商売繁盛や恋愛成就などさまざまなご利益があるといわれており、パワースポットとして親しまれています。
境内には珍しい「芸能神社」があり、芸能や芸術分野で活躍する有名人たちの名が書かれた朱色の玉垣がずらっと並んでいます。また、清原頼業と同族である清少納言を祀った「清少納言社」もあります。
・社務所受付時間:9:30~17:00
・住所:京都市右京区嵯峨朝日町23番地
・参照ページ:https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=271
レンタサイクル京都嵯峨嵐山 ぶあい荘
車折神社を通り抜けて3分ほど歩くと、「レンタサイクル京都嵯峨嵐山 ぶあい荘」があります。江戸時代に建てられたという古民家を改装した建物で、自転車を借りられます。
クロスバイクや子ども用自転車などもありますが、この日は電動自転車を借りました。レンタル料金は1日1台あたり1,800円(税込み)です。急な坂が多い奥嵯峨エリアでは、絶対に電動自転車がおすすめです!レンタル可能台数は大人用の自転車が8台(子ども用は2台)、電動自転車が2台です。
ちなみにレンタルは当日飛び込みでもOKですが、日によっては全部自転車が借りられていることもあるそう。確実にレンタルしたい場合や行楽シーズンには、事前に電話で予約しておくと安心です。ヘルメットも借りられます。
・営業時間:9:00~17:00
・住所:京都市右京区嵯峨朝日町6番地
・公式HP:https://rent-a-cycle-buaiso.com/
ぶあい荘から御髪神社のルート
今回は坂が多いルートを行くので電動自転車を借りました。ヘルメットを着用しいざ奥嵯峨へ向かいます。
嵐電沿いを走ったあと、JR嵯峨嵐山駅前を通ります。駅前は人通りが多いので自転車を降りて進みましょう。
丸太町通りに出て西に進むと突き当りが三叉路になっているので、その真ん中の道を進んだあと、左に曲がりましょう。左手が竹林になっていてとても風情がある道になります。まっすぐ西に進むと小倉池が見えます。手前が短い階段と坂になっているので気を付けましょう。普通自転車で約20分です。
御髪神社(みかみじんじゃ)
「御髪神社(みかみじんじゃ)」は、国内唯一の髪の神社です。日本初の髪結いで、理美容業の始祖といわれる藤原采女亮政之(うねめのすけまさゆき)を祀っており、美容・理容関係の方々が全国から訪れます。すぐ目の前には小倉池が広がり、美しい景色も楽しめます。
お守りも髪櫛をかたどったユニークなものが多く、特に「福髪守」は透明のお守りの中に小さな髪バサミと櫛が入っていてとても可愛らしいです。他にも櫛型の「御櫛守」など、なかなか他の神社にはないようなお守りが揃っていて、見ているだけで楽しくなります。
専用駐輪場はありませんが、神社すぐ手前の、小倉池に面した砂利のスペースに駐輪できます。
・社務所受付時間:9:30~16:00
・住所:京都市右京区嵯峨小倉山田渕山町10
・参照ページ:https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=614
御髪神社~常寂光寺~化野念仏寺のルート
御髪神社から常寂光寺はすぐ近くにあり、普通自転車で約5分です。
常寂光寺から化野念仏寺は道なりにほぼまっすぐですので、景色を楽しみながら走りましょう。途中で通る嵯峨鳥居本の伝統的建造物群保存地区はとても風情があります。ここは坂なので少し辛いかも。しんどい人は自転車を押しながらゆっくり進みましょう。常寂光寺から化野念仏寺までは普通自転車で約10分です。
常寂光寺(じょうじゃっこうじ)
「常寂光寺(じょうじゃっこうじ)」は、小倉山の中腹にある日蓮宗のお寺です。高さが12mほどある多宝塔は、桃山時代建築の重要文化財建造物に指定されています。さらに広大な庭園では、四季ごとにさまざまな植物を楽しむことができ、なかでも数多く植えられたもみじは圧巻です。ぜひ時間に余裕をもってゆっくり回りたいお寺です。
駐輪場は、山門の手前、向かって右側の奥にあります。
・拝観時間:9:00~17:00(16:30受付終了)
・住所:京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
・参照ページ:https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=324
化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)
「化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)」は、山の中腹にある静かなお寺です。
見どころは、何といってもずらりと並んだ石仏や石塔たち。これらはすべて、かつてこの化野近辺に葬られた人々のお墓です。これらの石仏・石塔群は「西院(さい)の河原」とよばれ、極楽浄土で阿弥陀仏の説法を聴く人々にならって配置されています。また、敷地内には美しい竹林もあります。
化野念仏寺があるエリアは、嵯峨鳥居本伝統的建造物群保存地区とよばれ、昔ながらの伝統的な建物とうしろに広がる美しい山々を楽しめます。山の上なので坂は急ですが、電動自転車をうまく使って、ぜひ訪れてほしい場所です。
駐輪場は、2つある参道入口の奥側にあります。
・拝観時間:9:00~16:30(受付終了)
※1・2・12月は15:30に受付終了
・住所:京都市右京区嵯峨鳥居本化野町17
・参照ページ:https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=224
化野念仏寺~大覚寺のルート
化野念仏寺から大覚寺までは少し離れていますのでゆっくりとサイクリングを楽しみましょう。畑など穏やかな風景が広がり、気持ちよく走れます。細い道もあるので車には注意しましょう。
化野念仏寺から大覚寺までは、普通自転車で約15分です。
大覚寺
真言宗大覚寺派の大本山です。お堂エリアと大沢池(おおさわのいけ)エリアに分かれていて、それぞれ参拝料を納めて入ります。
お堂エリアは、狩野山楽筆の「牡丹図」「紅梅図」の襖絵が拝観できる宸殿(しんでん)や、構造が美しい「村雨の廊下」、不動明王を中心とする五大明王をまつる「五大堂(本堂)」など見どころがたくさん。
さらに大沢池は、大覚寺の東に位置する周囲約1kmの大きな池です。日本最古の人工の林泉といわれています。池の周囲にはもみじロードや梅林などがあり、池を眺めながらゆっくり散歩するのにぴったり。何より、目の前に静かに広がる池を見ているだけで、時間を忘れてリラックスできます。
駐輪場は、大覚寺目の前の駐車場に隣接してあります。駐輪場の目の前には京都市バス乗り場もあるので見つけやすいです。
・参拝時間:9:00~17:00(16:30受付終了)
・住所:京都市右京区嵯峨大沢町4
・参照ページ:https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=402
甘春堂(かんしゅんどう)嵯峨野店
たくさん自転車で回って疲れたところで、最後は甘味で一休み。
大覚寺から自転車で5分ほどの場所にある「甘春堂 嵯峨野店」で休憩です。清凉寺(嵯峨釈迦堂)もすぐ近くにあります。
美しい生菓子や干菓子が有名なこちらのお店は、中に喫茶スペース(茶房)もあり、お茶と甘味をいただけます。この日は冷やしぜんざいと、上生菓子・干菓子とお抹茶のセットを注文しました。ぷるぷるの白玉と程良い甘さの小豆が美味しく、あっという間に完食。サイクリングで疲れた身体を休めるのにぴったりです。
駐輪場は、お店のすぐ横にあります。
・営業時間:10:00~17:30(16:45 ラストオーダー)
・住所:京都市右京区嵯峨釈迦堂大門町1-1
・公式HP:https://www.kanshundo.co.jp/aboutus/shop/sagano/index.htm
まとめ
奥嵯峨サイクリング案内、いかがでしたか?初めて嵐山に行かれる方も、もうすでに何度も嵐山に訪れたことがある方も、自転車に乗ってちょっと足を延ばすだけで、魅力たっぷりの奥嵯峨エリアを楽しめるでしょう。
ちなみに自転車のレンタルは、本記事のようにレンタサイクルで借りるだけではなく、滞在先の宿の近くでシェアサイクルを探して利用するのもおすすめです。自転車マナーに注意しながら、ぜひ趣深い奥嵯峨を楽しんでみてください。
▽シェアサイクルポートマップ 京都市サイクルサイト
シェアサイクル | 京都市サイクルサイト
https://kyoto-bicycle.com/share_cycle
<参考>
京都自転車観光ガイド
京都自転車観光ガイド|【京都市公式】京都観光Navi
https://ja.kyoto.travel/bicycle/
※本記事の情報はすべて2024年5月時点のものです。お出かけの際は、必ず最新情報を確認してから行ってください。
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記事を書いた人:俵谷 千尋
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1985年埼玉県出身。企業で雑誌編集、求人広告作成、ゲストハウス受付などを経験したのち、2021年夏にWebライターとして独立、と同時に京都にIターン移住。プロダクトの魅力をアピールする記事や、英語系の記事が得意。趣味は音楽活動と海外放浪で、今まで行った国は現在27ヵ国。人生で100ヵ国達成するのが目標。