京都が舞台のおすすめ漫画5選【京都の図書館司書さんに聞いてみました】

「作品に出てきたあの場所へ行ってみたい」。漫画を通してそんな風に思ったことはありませんか?

京都に関する資料を5万点以上所蔵する 京都市右京中央図書館で、「京都が舞台のマンガ・小説コーナー」を担当するMさん・Hさん・Sさん3名の司書さんに、京都が舞台のおすすめ漫画を選んでいただきました。単なるストーリー紹介にとどまらず、実際に足を運べるスポットもピックアップしています。物語を通じて、京都の新しい魅力に出合ってみませんか。

また、推薦いただいた漫画も所蔵する「京都が舞台のマンガ・小説コーナー」での取組についてもお話しいただきました。

司書さん厳選!京都の魅力にふれるおすすめ漫画5選

※情報は2025年12月時点のものです

1. おこしやす、ちとせちゃん

画像提供:講談社

【作品紹介】
京都に住む子ペンギンのちとせちゃんは、好奇心のおもむくまま、京都の街をうろうろします。京都の名所を楽しみ、人々と触れ合い、おいしいものを食べるというなにげない京都の日常。読むと心がほっこりするショートマンガです。

【図書館司書・Sさんのおすすめポイント】
「一話が短くあっさりと読めるので、どんな世代の方も気軽に読んでいただけます。地元の人なら知っている京都の地名が出てくるので、ついのめり込んでしまいます。町の人との一期一会を感じるお話も多いので、観光客目線でも楽しんで読めると思います」

【おすすめスポット】
京都タワー
「観光客は訪れるけれど、京都に住んでいると足を運ぶ機会が少なかったりもする場所。漫画を読んで小さなペンギンのちとせちゃんの視点になれば、新鮮な見方で楽しめます」とSさん。

試し読みURL:https://comic-days.com/episode/13932016480029644049
作者:夏目靫子
出版社:講談社
レーベル:ワイドKC
1巻発売日:2016年11月11日(8巻完結)
連載開始:BE・LOVE 2016年10号

2. 琥珀の夢で酔いましょう

画像提供:マッグガーデン

【作品紹介】
京都の広告会社に勤める剣崎七菜は、仕事で苛立ちを感じていたとき、偶然入った居酒屋「白熊」で、店主・野波隆一とカメラマン・芦刈鉄雄、そして「クラフトビール」に出会います。自由にクラフトビールを楽しみつつ、自分らしい生き方・働き方を探したくなるマンガです。

【図書館司書・Mさんのおすすめポイント】
「作品のテーマがクラフトビールなので、大人が読むならオススメする1冊です。実際に京都にあるお店や醸造所が登場し、醸造の描写なども丁寧に描かれています。読むと、『行ってみたいな』と思いますね」

【おすすめスポット】
西陣エリア
Mさんが特に印象に残っているというのが、西陣織会館の近くにあった醸造所が出てくるお話。「西陣の町を歩くと、このシーンがあったなと感じます」

試し読みURL:https://magcomi.com/episode/10834108156766453493
作者:原作 村野真朱、作画 依田温、監修 杉村啓
出版社:マッグガーデン
レーベル:マッグガーデンコミックスEDENシリーズ
1巻発売日:2019年4月12日(既刊8巻)
連載開始:月刊コミックガーデン 2018年11月号
登場ビールの醸造所リンク集  https://magcomi.com/article/kohayume-brewery-links
作品公式Instagram  https://www.instagram.com/kohayoi_beer/

3. 数字であそぼ。

画像提供:小学館

【作品紹介】
驚異の記憶力を持つ横辺建己は、神童と呼ばれて育ち、見事に西の名門といわれる吉田大学に入学します。ノーベル賞受賞者を多く輩出しているこの大学で、建己は物理学者を目指すのですが、初日の数学の授業で早くもつまづいてしまい…。京都の学生の日常を楽しめる数学コメディーです。

【図書館司書・Hさんのおすすめポイント】
「京都を舞台にした数学の世界が楽しめる作品です。漫画を読みながら『あの場所だな』と思わせてくれるスポットがたくさん登場します」

【おすすめスポット】
鴨川デルタ
主人公が鴨川デルタで友人と過ごしているシーンが印象的だったというHさん。「賑やかな大学生を見ると、青春だなと感じました」
試し読みURL: https://flowercomics.jp/chapter/13482/viewer?
作者:絹田村子
出版社:小学館
レーベル:フラワーコミックスα
1巻発売日:2018年12月10日(既刊15巻)
連載開始:月刊フラワーズ 2018年8月号

4. スクールバック

©小野寺こころ/小学館

【作品紹介】
いつも気持ちよく挨拶してくれる高校の用務員・伏見さんは、多感な生徒たちとちょうどいい距離感で接してくれる存在。 先生でも親でもない「大人」との関わりで、生徒たちの心に気づきや希望が芽生えていきます。

【図書館司書・Mさんのおすすめポイント】
「どこにいても高校時代に思うことはみんな似たようなこと。モヤモヤもワクワクもみんな持ったままでいいのかもしれません。いろんな人と出会いどう感じるのか、自分がどう考えたのかを見つめられる作品です」

【おすすめスポット】
「学校内が主な舞台なので特別にはありませんが、最終巻に『スクールバック』の聖地が載っています。目的地に向かう途中に「ひょっとしてこの場所かな」を見つけるかもしれません」とMさん。さりげない京都の日常を感じられそうですね。

試し読みURL: https://www.sunday-webry.com/episode/4856001361183356643
作者:小野寺こころ
出版社:小学館
レーベル:サンデーうぇぶりコミックス
1巻発売日:2023年7月12日(6巻完結)
連載開始:サンデーうぇぶり 2023年5月

5. へうげもの

画像提供:講談社

【作品紹介】
信長、秀吉、家康に仕えた異才の武士である古田織部の「数寄(すき)」への情熱とその生きざまを描き上げた長編マンガです。千利休に師事する茶人であり、またあるときは物欲の権化になってしまう織部。生きるか死ぬかの戦国時代にも関わらず、甲冑・服飾・茶・陶芸・グルメなどにこだわり抜きます!日本人の美的感覚に大きな影響を与えた、古田織部という存在に圧倒されましょう。

【図書館司書・Mさんのおすすめポイント】
「織豊時代を生きる武将、古田左介(のちの織部)が、茶の美を追求した人物のひとりとして描かれています。歴史上の人物の人間らしさにも触れることができます」

【おすすめスポット】
古田織部美術館、樂美術館、京都仙洞御所、仁和寺
「この作品で茶道具の魅力や歴史背景を知ると、美術館や博物館で当時の展示品に出会った時に嬉しさが増します。作中に現れる『織部灯籠』らしきものが描かれた1コマには、『どこにあったかな』と思いを馳せることもあります」とMさん。

試し読みURL: https://www.kodansha.co.jp/comic/products/0000013617/trial/reader?
作者:山田芳裕
出版社:講談社
レーベル:モーニングKC
1巻発売日:2005年12月21日(25巻完結)
連載開始:2005年 モーニング38号

京都を伝える「居場所」でありたい。右京中央図書館の取り組み

今回漫画を推薦してくれたMさん・Hさん・Sさんが在籍する京都市右京中央図書館は、地下鉄東西線の太秦天神川駅すぐのところにある複合施設「サンサ右京」の3階にあります。2008年に開館し、27万冊の図書と2万点の視聴覚資料を備えます。

なかでも「京都大百科事典ゾーン」は京都に関する資料が5万点以上並び、京都を知る上で役立つ情報が集約されています。その一部として、2023(令和5)年に「京都が舞台のマンガ・小説コーナー」は設置されました。20タイトル600冊以上の漫画と、600冊以上の小説が並び、年代を問わず毎日多くの人々が訪れています。

書架の前に椅子が並び、読書に集中できる空間づくりへのこだわりが感じられます

老若男女から愛されるコーナーの工夫

京都市右京中央図書館内の「京都が舞台のマンガ・小説コーナー」を実際に訪れてみると、様々な工夫が凝らされていることがわかりました。

■独自の選書基準を設定
「物語の舞台の6割以上が京都市内であること」など、漫画の選書には独自の基準を設け、担当者同士で意見を交わしつつ慎重に選んでいるとのこと。シリーズものはストーリーが進むにつれ舞台が他の地域に移ってしまうことも多く、京都にまつわる作品を選びだすことの難しさが窺えます。

■時代別カラーシール
コーナーに並ぶ漫画・小説の背表紙に時代ごとに色分けしたシールが貼られています。
例えば平安時代に興味がある方は、背表紙に紫色のシールがついた漫画を選べば平安時代の京都が舞台の漫画に出合えます。歴史の勉強にも役立ちそうです。

■「いつでも読める」漫画2冊持ち
「京都が舞台のマンガ・小説コーナー」の漫画は基本的に貸出用・館内閲覧用と2冊購入されています。
漫画はいつも貸出中でなかなか棚に戻ってこないことが多いそうですが、館内閲覧用は図書館に行けば読むことができます。

親しみやすさが込められた手書きポップ
コーナーまわりで目を引くのが、職員の手書きポップです。それぞれおすすめの作品が簡潔な文章とキャッチーなイラストで紹介されています。優しい色使いと小中学生でもわかりやすい内容で目を引きます。

■誰でもおすすめ作品を推薦できるアンケートBOX
コーナー付近にはアンケートBOXが設置され、コーナーに関連したおすすめ本を募集しています。おすすめ本は、選書の参考にされています。

京都を愛するすべての人に、京都の魅力を伝える場を

「右京中央図書館は開館当初から“京都大百科事典的図書館”というコンセプトがあり、郷土資料の収集と保存に力を入れています。そして、漫画も文化のひとつとして捉え、さらなる資料の充実を図るため、こちらのコーナーが新設されました。そこには市民に留まらず、観光客など京都に興味を持つすべての方に京都の魅力を伝える場にしたいという目的がありました」とMさん。

そんな志のもと、設置以降日頃の選書や魅力的な空間づくりなどを続けてきたという「京都が舞台のマンガ・小説コーナー」。
その地道な努力が、このコーナーを訪れる世代の広さに表れています。

「平日は年配の方が椅子に座ってゆっくりと小説を読まれていたり、土・日曜になると小学生のお子さんが漫画の続きを読みに来てくださります。家族で利用される姿を見かけることもあり、老若男女から愛されているのがこのコーナーの魅力です。中高生は図書館から足が遠のく世代ですが、ここに漫画や読みやすい小説があることで立ち寄ってもらえたらいいですね」とSさん。

また、近隣に大学があることから最近は留学生の利用が増えているそう。「漫画なら日本語を読み慣れていない方でも、絵があり、テンポもいいので内容を理解できます。留学生だけでなく外国人観光客の方が京都の文化や歴史を知っていただくために役立つのではないかなと思います」とHさん。館内は机や椅子が多く設けられており、図書館カードを持っていない方でもゆっくりと読書が楽しめるようになっています。

京都が舞台の漫画は、物語に夢中になれるだけでなく、その場所に足を運ぶ楽しさも得られます。ぜひ、お気に入りの漫画を見つけて、京都にでかけてみてください。

京都市図書館の資料検索メニューから「京都が舞台のマンガ(右京中央所蔵)」を検索すると蔵書一覧を見ることができます。京都市右京中央図書館に足を運んで、気になる作品を手に取ってみてくださいね。

京都が舞台のマンガ(右京中央所蔵)
 https://www.kyotocitylib.jp/winj/opac/search-genre.do?key=K&lang=ja

記事を書いた人:Kyoto Love.Kyoto

Kyoto Love.Kyoto

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