
人事 シニアマネージャー 早野彰二さん(中央)
アシスタントマネージャー 橋本眞千子さん(左)
スーパーバイザー モタエリキさん(右)
京都のいまを伝えるカルチャーの発信地、エースホテル京都
―人事 シニアマネージャー 早野彰二さん
シアトル発祥で、様々なカルチャーがミックスされたクリエイティブな宿泊施設エースホテル京都(以下エースホテル)。働くスタッフならではの視点で、京都の魅力をゲストに共有しています。また館内では音楽イベントやア-トの展示なども開催され、いわば文化の発信地でもあります。
スタッフが誰よりもエースホテルのファン

地下鉄烏丸御池駅の南改札口直結。複合商業施設「新風館」の一角に2020年に誕生したエースホテル。ロビーなど公共スペースに加え客室にもアート作品が飾られ、楽器やレコードのディスプレイも。アートや音楽に包まれるような空間が広がります。エースホテルにはそんなホテルのカルチャーにひかれ、ここで働きたいという強い想いをもった人たちが集まってきます。

「エ-スホテルで働くことはおもしろくて楽しい――。そんな人たちがエースホテルには集まっています。EAST MEETS WEST をコンセプトに、東西のカルチャーが出会い、交差することで生まれる、感性と伝統が共存する空間。館内には、その交差を映すアートや音楽、インテリアが広がっています。ロビーに併設された誰でも自由に寛げるフリースペースで生まれる人とのつながり。エースホテルが作り出す世界観にスタッフのみなさんは惹かれているのだと思います」。人事シニアマネージャーの早野彰二さんは、エースホテルで働く魅力についてこう語ります。そして、ゲストはもちろん、「スタッフがエースでの時間を楽しみ、好きになってもらうこと」が大切だとも。
ユニフォームを自分らしく着こなし、靴はスニーカーといったスタッフの個性を活かしたファッションもエースホテルならではの特徴。約170名のスタッフそれぞれがエースホテルにいる時間を楽しんでいます。型にとらわれず個性を尊重する社風が、スタッフの共感を得ているようです。
また、従業員食堂に掲げたペイントボードに、スタッフが今年の抱負を付箋に書いて表明する取り組みを2026年にはじめました。
「それを見ると、スタッフがこの場所を好きなことがよくわかります。お互いをリスペクトし合う言葉が並んでいて、ホテルの一員であることを喜んでいる。さらに仲間意識が芽生え、一体感が増したように感じています。スタッフのポジティブなエネルギーは、立ち振る舞いや言葉からもにじみ出て、ゲストにも伝わります。それを感じてくださっているからこそ、『また来るね』と言ってくださるのだと思います。ゲストの言葉でも、ここで働く価値を再確認させてもらいました」
スタッフ一人ひとりが、ゲストに寄り添いながら体験をつくる存在
「京都には歴史、食、アートなどを楽しめる魅力的な場所が多くあります。それは有名な観光スポットに限りません。各所でさまざまなイベントが開催されており、そういうことにアンテナの高いスタッフが多い。『あのイベントよかったよ。ぜひ行ってみて!』といった会話が飛び交っています」
そして、それをゲストと共有したいという想いが強いのだといいます。
「実際に訪ねた感想を交えたスタッフ独自の情報に、ゲストも関心を持ってくださっています。それを聞いたゲストが足を運び、『よかったよ!』という喜びの声を伝えてくださることが、スタッフのやりがいにつながっています。ゲストにさらに楽しんでもらえる情報を提供したいとの想いから、京都への興味は尽きることがありません。もっと知りたい、そして、みんなで共有したいと思わせる魅力がここにはあると思います」
フロントで配布されている京都のMAPや月ごとのイベントフライヤーは、イラストが得意なスタッフが作っています。「京都のイベント情報が掲載されていて、春だと桜の名所を紹介するなど、季節感のある情報も交えて毎月発行しています。スタッフの京都への探求意欲や感度の高さはゲストからの信頼も高く、そしてゲストの喜ぶ姿がスタッフのやりがいに繋がっています。
地域とともにある、居心地のよい場所
「犬の散歩ついでに毎週立ち寄られる方や、地元のご年配の方、フリースペースで毎日仕事をしている方など、エースホテルを訪ねてきてくださる方は多様です。顔を合わせていると自然とコミュニケーションが生まれています。宿泊客だけでなく、多くの人にとって開かれた場所でありたい。誰にとっても居心地のよい場所を目指しています」
そして、エースホテルは、価値観や想いを同じくする人々とのつながりを大切にしています。
「新風館のテナントの皆さんとアースデイ(地球の日)に行う清掃活動や、京都市や子ども食堂と連携した取り組みの実施、LGBTQイベントの参加などを積極的に行っています」
地域の人々との活動を大切にする想いはエースホテルの大切な価値観です。
「エースホテルは、地域の方々とのつながりのうえで成り立っていると感じています。この場所だからこそ生まれる関係性を深めながら、ここにいられる感謝を行動や言葉にして届けていきたいです。つながりを大切に、エースホテルならではの視点で、京都のカルチャーを発信できればと考えています」
スタッフ一人ひとりの個性を発揮しながら京都の魅力を伝え、ゲストと楽しい時間を共有

―アシスタントマネージャー 橋本眞千子さん
スーパーバイザー モタエリキさん
偶然の出合いからエースホテルと京都の魅力にひかれて入社

世界的に有名な三ツ星レストランや東京の高級ホテルなどでサービスに従事した後、エースホテルのメンバーに加わった橋本眞千子さん。フロントのアシスタントマネージャーを務めています。エースホテルとの出合いは、偶然だったといいます。
「仕事でニューヨークに行ったときにたまたま泊まったのがエースホテルでした。その後、家族の仕事の関係でイタリアに住んでいたのですが、京都へ移り住むことに。そんなとき、以前働いていたレストランから、エースホテル京都でPOPUPを開催するので、手伝ってほしいと言われたんです。POPUP期間が4か月ぐらいあって、滞在するうちにどんどん京都のことが好きになりました。街中にいながら、歴史や自然に触れることができる。ここに住みたい!と思って、POPUPが終わってからホテルの人事に、働かせてもらえませんか?とお願いしてみたら、入社させてもらえることになったんです」
自由な装いにフランクな接客。新しいホテル像に驚き

現在、入社4年目でフロント業務を担当するスーパーバイザー、モタエリキさん。専門学校のホテル学科で学び、新卒でエースホテルに入社しました。
「京都の専門学校に通っていたのですが、たまたまエースホテルに立ち寄ったときに衝撃を受けました。スタッフのなかに金髪やレインボーカラーのヘアスタイルのスタッフがいたんです。これまで描いていたホテルのイメージとは違って、なんて自由なんだ、楽しそう!と思って、ここで働きたいと思いました」
働くなかで新鮮に感じたのがゲストとの距離感だそう。
「ゲストとの関係性が心地よいと感じます。質問にはきちんと受け答えをするように意識していますが、何気ない会話をするときはもう少しリラックスしています。『京都のおすすめを教えて』と尋ねられることがよくあるのですが、ゲストの好みや興味について話しているうちに、いつのまにか打ち解けているんです。僕目線ではありますが、ゲストの好みに合わせたおすすめをして、会話が弾むとうれしいです」と微笑むエリキさん。
スタッフ同士がお互いを認め合う姿勢から、いいサービスが生まれる
橋本さんもエリキさんと同様に、ゲストと関わるなかで居心地のよさを感じ、“自分らしい”サービスを提供できていると話します。
「高級ホテルに行くと、少し背筋がピンとするようないい意味での緊張感があると思うのですが、ここのサービスはカジュアルな雰囲気。その空気感に魅力や新鮮さを感じてくださるゲストが多いのだと思います」

ゲストの多くは海外からの宿泊客で、様々な国から訪れます。そこにも、エースホテルのおもしろさがあると橋本さんは話します。
「若い方、アート好きな方、音楽が好きな方、あるいは高級ホテルでの滞在経験が豊富な方など、いろいろな方が来てくださいます。そのため、提供するサービスもゲストごとに変わります。ゲストから事前にメールでの問い合わせも多く、要望に合わせておすすめのツアーやガイドの紹介、お店の案内から予約までを行うことも。何を求めて京都に来られたのか、何に興味があるのか、ゲスト一人ひとりを知り、その人に喜んでもらえるサービスを追求していくことは、奥が深くて楽しいです。ゲストから学ぶことも多いですが、京都の文化や歴史を何度も学びなおし、そこで得た知識をお伝えすることで新しい発見があります」

また、自分らしく心地よいサービスを提供するうえで不可欠なのが、“チームワーク”だと橋本さん。
「シフト制で運営しているので、対応する人が日々変わります。スタッフ間でいかにいい引継ぎや共有ができるかが、サービスの質を左右します。次の人が動きやすいように考え行動することが、ゲストの満足度を高めることにつながります。そして、お互いの働き方の違い、考え方の違いを認め合うことが大切です。アルバイト、時短勤務、子育て中の人など、いろいろな働き方の人がいます。私も二人の子どもを育てる母親ですが、シフトの融通が利くのでありがたいです。多様な価値観を尊重し、それぞれの個性を発揮しながら働ける環境が整っています。違いがあるからこそ、魅力的な一つのチームを作ることができるのだと思います。エースホテルのコンセプト、EAST MEETS WESTのように、京都とアメリカ、それぞれの良さをリスペクトしながら、文化が溶け合い一つになっていく。そういう空気感が自然と社内に息づいているのかもしれません」
ロビーでイベントも。エースホテルからカルチャーを発信

エースホテルではさまざまな期間限定イベントが度々開催されています。ロビーではアートや写真の展示、POPUPショップやワークショップが、レストランではDJの音楽イベントなどが行われ、訪れる人々の好奇心を刺激しています。そして、ゲストと同様にイベントを楽しんでいるのがエリキさんやスタッフたち。


「イベントの企画はマーケティングチームを中心に行っているのですが、イベントの認知度や集客力アップはフロントの役目でもあります。ゲストにイベントをアナウンスしたり、魅力を伝えています。先日、古着のイベントを開催しました。北海道、東京、滋賀、京都から1店舗ずつ集め、ロビーの一角が洋服だらけに。『たくさん素敵な商品があるからおすすめですよ』などと、ゲストにさらに充実した時間を過ごしてもらえるよう、お声がけをしています。このような経験ができるのはエースホテルならでは。僕自身がイベントを楽しんでいます」
エースホテルで、そして、京都で働く魅力についてエリキさんはこう話してくれました。
「次々と打ち出されるイベントやゲストとのコミュニケーションなど、新しいことを学ぶ機会に恵まれ、日々成長していると感じられます。また、近隣のお店や地域の方々、クリエイターとの関わりも豊かです。京都には、伝統やつながりを大切にしようとする志を持った方が多いように感じます。まちのために、京都のためにと考える温かい人が周りにいます。そんな方々に刺激をいただきながら、さまざまな人との出会いや経験を通して、ゲストにさらに喜んでもらえるような取り組みを続けていきたいです」

3人の会話―――
早野さん―
エリキさんとは実は同期なんです(新卒採用と中途採用ですが)。年齢は2回りぐらい違いますけど!
エリキさん―
年齢やポジション関係なく、仕事や趣味の話などを気軽にできるのがうれしいです。メンバー同士で業務の相談もよくします。
橋本さん―
他の人の仕事も自分ごととして考えています。アドバイスし合いながら、困ったときはお互いさま。チームワークは良いと思います。
▼京都で働きたい人と観光事業者をつなぐメディア「京都観光はたらくNavi」
https://job.kyoto.travel/
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記事を書いた人:株式会社文と編集の杜

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京都で活動している編集・ライティング事務所。インタビュー、ガイドブック、書籍などジャンルを問わず、さまざまな「読みもの」に携わっている。近年は、ライティングに関するイベントの開催も。
https://bhnomori.com/


