ステキすぎる空間!リニューアルした「京都市京セラ美術館」へ行ってみよう

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令和2年(2020)春に、長年愛されてきた「京都市美術館」は通称「京都市京セラ美術館」としてリニューアルオープン!入館料なしでも利用できる新館の屋上テラスや日本庭園、ミュージアムショップ、カフェなど、ふらりと立ち寄りたくなるスポットも新たに登場!

※新型コロナウイルス対策のため、入館には事前予約が必要です。また、6月18日(木)までの入館は京都府在住の方のみ対象となります。(6/2時点)事前予約をされていない方は、カフェ・ミュージアムショップ等の無料エリアにもご入館いただけません。詳しくは京都市京セラ美術館の公式ホームページをご覧ください。

 

思わず写真を撮りたくなる空間でいっぱいの「京都市京セラ美術館」がどうパワーアップしたのかご紹介します!また、この美術館の改修を手がけた建築家の一人であり、新館長に就任した青木淳氏にその魅力を特別に教えていただきました。

1.京都市京セラ美術館・リニューアルのポイントを紹介

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「京都市京セラ美術館」は、昭和8(1933)年に創建された、現存する日本最古の公立美術館建築です。いわゆる「帝冠様式(ていかんようしき)」とよばれる近代的なビルの上に和風の屋根、という和洋折衷な建築様式が特徴。リニューアルを機に、通称が「京都市京セラ美術館」となりました。

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本館西側の地下は、創建当初は靴預り所として、後年は倉庫として利用されていました。今回の改修では、

増築部分も含めメインエントランスとして再整備。

地下1階のメインエントランスから1階の中央ホールに上がる大階段も見どころ。

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敷地の北西の角の地下1階には、新進作家を中心に発信するスペース「ザ・トライアングル」が新設されました。地上部分の形状が三角形で「作家・美術館・世界(鑑賞者)の3点を結ぶ拠点となることから「ザ・トライアングル」と名付けられました。

こちらのスペースは地上からも地下1階からも入ることができ、入館料なしで作品を楽しむことができます。

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奥に見える建物が新館の「東山キューブ」。1階はジャンルにとらわれず、現代の文化芸術シーンを広く紹介するための展示室です。日本庭園は、名庭師である七代目 小川治兵衛(おがわじへえ)ゆかりのもの。何といっても真ん中にある「硝子の茶室 聞鳥庵(モンドリアン)」がインパクトありますよね!この茶室は杉本博司氏の作品であり、ヴェルサイユ宮殿の庭園にも展示されていたそうです。令和3年(2021)1月31日まで展示され、お茶会も実際に開催されるので見てみたいですね。日本庭園は自由に見学できるので散策したり、着物姿で記念撮影するのもステキですよね。

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次は館内へ入ってみましょう!本館の中心スペースに位置する「中央ホール」は真っ白で爽やかさを感じる空間になっており、そこから各展示スペースはもちろん、新館の東山キューブや日本庭園へも自由にアクセスできます。おしゃれならせん階段を登り、西隣の広間に進むと2階には80年以上前の創建当時に作られた大きなステンドグラスの天井が広がり、幻想的な景色が楽しめますよ。

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撮影:来田猛

「光の広間」は元々屋外だった中庭に、なんとガラスの大屋根をかけて、特別展示やレセプションなどに活用できるスペースとして生まれ変わり、ここでも新旧の融合が楽しめます。自然に錆びた銅の雨どい、年季を感じる建物の壁、そこに明るい光が差し込みまるで映画に登場する場所のよう!

2.フォトスポットで撮影を楽しもう!

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京都市京セラ美術館には思わず写真を撮りたくなるフォトスポットが点在しています。基本的に作品が展示されている室内以外は撮影が可能なので、友人やカップル、家族で写真撮影を楽しんでみましょう!

新館の東山キューブにある屋上庭園「東山キューブテラス」は、誰でも利用可能なオープンスペース。雄大な東山の眺望を楽しむことができます。日本庭園と京都市京セラ美術館を一緒に写真に収めることができるのでおすすめです。

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美術館スタッフのおすすめは本館1階の中央ホールから日本庭園に抜ける扉からの景色。日本庭園がまるで絵画のように見えるのでぜひ覗いてみて!

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写真映えするスポットは新しい場所ばかりではありません!1階の旧正面階段はアール・デコ様式のおしゃれな空間です。以前の美術館をご存知の方にとっては思い出深いスポットかもしれませんね。

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2階西広間の天井のステンドグラスはカラフルでかわいい!80年以上前のものがそのままの姿で残されています。まるで昭和初期にタイムスリップしたかのような空間もお見逃しなく。

3.見学した後はおしゃれカフェやショップに立ち寄ってみよう

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美術館で見学を楽しんだ後は地下1階のミュージアムカフェ「ENFUSE(エンフューズ)」で休憩してみては?京の素材をふんだんに使用したおかずプレートや、サンドイッチ、アルコール、コーヒー、ピクニックセットなど、さまざまなメニューをご用意しています。テイクアウトできるメニューもあるので、鑑賞後は新館の屋上庭園「東山キューブテラス」や、近くの岡崎公園でご飯やコーヒーを楽しむのもおすすめです。

ENFUSE

住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124 京都市京セラ美術館 地下1階
電話:075-751-1010
アクセス:地下鉄東西線「東山」駅より徒歩約8分
営業時間:9:00〜21:00(モーニング 9:00~11:30)(ラストオーダー 20:30)
定休日:ウェブサイトをご覧ください。

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ミュージアムショップ「ART LAB KYOTO(アート・ラボ・キョウト)」では、展覧会グッズはもちろん、美術書籍や京都の伝統文化を楽しめる限定商品、ビームス創造研究所が監修したオリジナルアイテムからスイーツまで、バラエティ豊かな商品がラインナップ。アート・カルチャーを多彩なジャンルで楽しめるイベントも開催予定です。

ART LAB KYOTO

住所:住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124 京都市京セラ美術館 地下1階
電話:075-757-6996
アクセス:地下鉄東西線「東山」駅より徒歩約8分
営業時間:10:00〜19:00
定休日:ウェブサイトをご覧ください。

4.青木新館長に「京都市京セラ美術館」について聞いてみました!

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今回特別に青木新館長(以下、青木)にインタビュー!リニューアルのコンセプトや今後の計画などを聞いてきました。

――今回のリニューアルはどんなコンセプトをもとにされたのですか?

青木:この美術館は創建が昭和8(1933)年で、日本に現存する最古の公立美術館建築です。80年以上の年月を経て使われてきたその建築を、どう現代に「再生」するか、ずっと考えながら設計を進めました。もっとも安直な方法は、古いモノと新しいモノのコントラストを強調することですが、その道は採用せず、どこが新しくなったかよくはわからないけれど、以前とはまったく違う明るく爽やかな空間だ、と感じられるように、改修や増築を行ないました。
モノとして変わらなくても、その解釈の仕方や扱い方次第では、まったく違う姿として現れるもの。そんな歴史観に基づいたグランドリニューアルです。

――美術館の構造・外観・内観・展示室以外の施設にも魅力が詰まっていますね!

青木:新しい玄関をいままでの玄関の真下の地下に設け、前庭にゆるい傾斜をつけることで、界隈を歩く皆さまが、そこに自然にくだって吸い込まれるようにしました。この前庭自体が京都の新しい広場です。

西側のその地下玄関といままで閉ざされっぱなしだった東玄関との間を、通り抜けられるよう変え、美術館のど真ん中に、通り抜けられる「道」を生みだしました。
また、新館「東山キューブ」によって、いままで意識されてこなかった東側の日本庭園を囲む新たな縁側空間が生まれました。

南北の回廊の中庭には、空調室外機などの機械で詰まっていてこれまで人が入れなかったのですが、機械を追い出し、両中庭を「再生」しました。とくに北中庭にはガラス屋根を架け、新たな室内空間「光の広間」としました。

――新設されたコレクションルームに展示される作品について、また今後の特別展や、年間のコンセプトなどについて、どんな予定や構想をお持ちですか?

青木:新設されるコレクションルームでは、京都の四季に合わせて年に4回の展示替えを行い、その時々の季節感に溢れた日本画の名品を中心に作品を展示します。訪れていただくたびに毎回違う京都の美の世界を楽しんでいただけます。

リニューアルオープン1年目は、美術館の再出発にあたってその原点であり軸でもある「京都の美術」の歩みを振り返るという意を込めて、開館記念展「京都の美術 250年の夢」を、1年にわたって3部構成で展示します。普段京都では見ることができない総計400点を越える名品の数々が全国から一堂に会する機会は、今後もなかなかありません。

新館「東山キューブ」では、リニューアル前の美術館ではなかなか展示することができなかった、現代アートの展示を行います。現代アートとは今、私たちの生活に密着して新しく生まれつつあるアートのことで、アニメーション、ファッション、建築なども含まれます。記念すべき開館記念展「杉本博司 瑠璃の浄土」は、国際アートシーンの第一線で活躍する杉本博司氏の京都発の大規模個展で、「京都」、「浄土」、「瑠璃―硝子」をキーワードにして、長きにわたり浄土を希求してきた日本人の心の在り様を見つめ直すものです。また、日本庭園にある「硝子の茶室 聞鳥庵(モンドリアン)」は杉本博司氏によって作られました。

5.アートだけではないくつろぎと楽しみ、交流の場所へ

「京都市京セラ美術館」は画期的なリニューアルによって、より快適な環境でアートにふれることができる空間へ、さらに普段あまりアートにふれる機会のない方も気軽に利用できる場所へと生まれ変わります。京都への旅の機会にぜひお立ち寄りください!

リニューアルオープンにあわせてスタートする「京都市京セラ美術館メンバーシップ」では、会員を募集中です。展覧会の無料観覧や美術館で開催される多彩なイベントへの参加など、楽しみながら美術館支援にご参加いただくことができます。詳しくは京都市京セラ美術館メンバーシップ事務局(電話番号:075-771-4107)へお問い合わせください。

京都市京セラ美術館

住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124
電話:075-771-4334
アクセス:地下鉄東西線「東山」駅より徒歩約8分、京都市バス100「岡崎公園美術館・平安神宮前」下車すぐ
開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜(月曜が祝日の場合は開館)
コレクションルーム観覧料金(京都市在住の方):520円(一般)/無料(高校生以下)
コレクションルーム観覧料金(市外在住の方):730円(一般)/300円(小中高生)/無料(小学生未満)
※企画展・別館は、展覧会ごとに観覧料金が異なります
※展覧会の会期などは予告なく変更することがあります

編集:LINEトラベルjp編集部

この記事を書いた人:松本沙織(まつもとさおり)

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生麩と抹茶スイーツとワークショップが好きなトラベルライターです。 以前、京都の放送局でサッカー中継のレポーターや映画コーナーを担当していました。みなさまの京都旅行がより楽しくなるような情報をお届けします。

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